【顧客体験レポ】多様化するコールセンターのコンタクトチャネルの中で電話は残すべき?

【顧客体験レポ】多様化するコールセンターのコンタクトチャネルの中で電話は残すべき?

はじめまして!Cプロデュースへ新卒入社しました杉本です。
このブログでは新卒杉本が利用した様々な企業、サービスについての情報を共有していきたいと思っています。顧客体験レポートを通して、みなさまに役立つ情報を提供できるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします!

顧客体験レポとは?

「顧客体験レポート」では、私、杉本がサービスや製品を利用したお客様として、実際の体験をご紹介していきます。実際に顧客として体験することで、サービスの質や顧客満足度は得られたのか、公平な目線を持って、顧客との接点でどのような感情・思考になったかも注視してご紹介するようにしています。

ご紹介するレポートは、対面コミュニケーション非対面コミュニケーション対面+非対面の3形式で展開していきます。その中で、今回は、非対面コミュニケーションの顧客体験レポートを紹介します。

今回のお問い合わせ概要

今回は、防犯カメラシステム用品を取り扱う企業にお問い合わせをしました。数ヶ月前に、通信販売で購入した製品の利用を始めて数ヶ月が経ち、防犯カメラのデータ管理について不明点が出てきました。そこで、お問い合わせ窓口先を探して、質問をしてみることになりました。

お問い合わせ概要

各タッチポイントでの感情・思考

私は普段、チャットやメールのテキストチャネルのお問い合わせよりも電話を選択することが多いです。なぜ電話派なのかというと、「とにかく早く解決したい」思いと文章を打ち込んで会話形式で進めていくことが億劫に感じることもあり、電話で話した方が伝わりやすいと考えているからです。そんな私の今回のお問い合わせタッチポイントはこのようになりました。

【防犯カメラEC通販A社】お問い合わせ/各タッチポイントの感情

【タッチポイント1】ECサイト

まずは、電話番号をゲットしようとその企業の公式ECサイトをPC画面で開きました。開くと右上に大きく電話番号が表示されており、すんなりと番号を見つけることができました。

【タッチポイント2】電話(IVR)

電話をかけるとIVRの音声ガイダンスが流れ始め、そのままガイダンス通りに該当する番号を押し進めていきました。ところが、「このお問い合わせ内容は新型コロナウイルス対策のためチャットをご利用ください。」とチャットへ誘導されました。どうしても電話でオペレーターと会話がしたい私は、オペレーターと会話できそうな他の該当番号を押してみたり、様々なパターンを試しました。しかし結果は、全てチャットへと誘導されてしまいました。

【タッチポイント3】チャット(有人)

諦めてチャット対応を受ければいいのですが、それでも電話で聞きたいことがあった私は、チャットに以下のように投げかけました。

 私:直接話したいことがあるので担当者に繋がる電話番号を教えてほしいです。
 企業:お世話になっております。弊社の電話番号は担当者が通話中の場合、留守番電話サービスにつながります。お客様のお電話番号を教えていただければそちらの電話番号までご連絡いたします。ご了承いただける場合はお客様のお電話番号、お問い合わせ内容をご教示ください。
 私:【電話番号と用件を伝える】
 企業:ご連絡いただきましてありがとうございます。担当者よりお電話いたします。現在、お問い合わせが混み合っておりますので、ご連絡までにお時間をいただいております。恐れ入りますが、何卒よろしくお願いいたします。

【タッチポイント4】折り返し電話

2時間後、オペレーターから電話がかかってきました。事前に質問内容を共有したおかげもあるのか、担当者の方はとても分かりやすく端的に回答してくださり、すぐにお問い合わせの内容は解決しました。

このお問い合わせの簡易評価は?

【防犯カメラEC通販A社】お問い合わせ/簡易評価

このお問い合わせのよかった点

  • 折り返し電話担当のオペレーターは、私の求めていた回答を端的に答えてくれたため、すぐに解決することができた。事前にお問い合わせ内容がわかっていることで、電話をかけてくれる方が不明点の回答がわかる、または回答の準備ができているオペレーターであった。
  • 企業の公式ECサイトをPC画面で閲覧したところ、開くと右上に大きく電話番号が表示されていたため、ストレスなく電話番号を見つけることができた。

このお問い合わせの課題・問題点

  • 公式ECサイトに掲載されている電話番号に電話をかけたが、IVRで振り分けられ、チャットへ誘導されてしまった。(IVRで他の選択肢もチャット誘導であった)
  • チャットで、オペレーターと電話が繋がる電話番号を質問したが教えてもらえることはできず、折り返し電話になる案内となった。
  • 電話番号は休止中と案内表示がない。折り返し電話対応をしていることも、どこにも案内がなかった。
  • 「現在、お問い合わせが混み合っておりますので、ご連絡までにお時間をいただいております」とは言われたが、電話がかかってくるまで2時間待機した。すぐに疑問点を電話窓口に電話をかけて解決したかったので不満に感じた。
  • サポートページがしっかりと準備されているが、FAQ(よくあるご質問)がサポートページの目に入るところに表示されていない。そのため、フォームやチャットでお問い合わせする前に目に入ることがなく、自己解決率が低い導線である。

コンタクトチャネルの中で電話は残すべき?

時代の変化とともにツールも大きく変化し、お問い合わせに限らず自動化の波は否めません。しかし、私はコンタクトチャネルの中で電話は残すべきだと思っています。簡単なお問い合わせ内容はAIによるセルフ対応で問題ないかと思いますが、複雑な内容はうまく文字にできないこともあります。テキストではうまく伝わらなかったり、時間がかかったり、満足のいく解決に至らないというケースも出てきます。また年配の方はデジタル系のチャネルを使えない、利用しないという方もいらっしゃいます。

そして電話の1番の強みは、なんといっても「問題が早く解決する」ことだと思います。緊急のお問い合わせの場合は、すぐ企業とコンタクトがとることができる電話が必要です。またクレームなどの場合は、お客様の「感情」を受け止めることが安心、信頼に繋がります。どうしたらよいのかわからない「感情」を受け取ってほしい、話を聞いてほしい、だからお客様は非対面コミュニケーションのコンタクトチャネルの中で、電話を選択されるのだと思います。そこをAIに対応させたらどうでしょうか?人にだからこそ分かり合える感情、情緒、生み出せる温かみがあるのではないでしょうか。

最後に

今回のお問い合わせを通して、お問い合わせフロー、導線で不満を募らせてしまうのは非常にもったいないことであり、最終的な顧客満足度に大きく影響することがわかりました。このような顧客体験を通して、お客様の満足度を最優先に考え、より良いサービスを提供するための改善のヒントとなれば幸いです。

Cプロデュースでは今回ご紹介したようなコールセンターのコンタクトチャネル設計を診断・分析する実績が多数あります。最近のコールセンターにおけるチャネル設定がよくわからないなどのお悩み、ご相談がございましたら、オンライン無料相談(30分)を行っておりますので、下記よりエントリーください。些細なことでもお気軽に、ご相談お待ちしています。


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記事を書いた人

株式会社Cプロデュース社長秘書兼アシスタント/2023年4月新卒入社/コールセンター、マーケティング業界のノウハウを日々習得中!社内スタッフ向けに最新のEC通販ニュース発信も担当。最近はGA4(Google Analytics4)でサイト分析を始めました。/K-POP好き

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リモートワーク中につき、代表電話が繋がりにくい場合がございます。その場合、恐れ入りますが、お問い合わせフォームまたは、直接担当者の携帯電話(メール)にてご連絡くださいますようお願い申し上げます。

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