【コンサルレポ】また利用したいと感じさせる接客の秘訣

【コンサルレポ】また利用したいと感じさせる接客の秘訣

こんにちは。コールセンターコンサルタントの山部です。
2月も中旬に入り、日によって気温の変化も感じるようになってきました。少し日差しを強く感じる日が増えてきたこともあり、デパートのコスメカウンターで日焼け止め等の化粧品を購入した時に感じたことを今日はお話したいと思います。2つの店舗に行き、どちらの店舗も滞在時間はほぼ変わらず5分強程度でしたが、1つの店舗は「また利用したい」と感じさせるものでした。

来店シチュエーション

  • デパートのコスメカウンターでショッピング
  • 店舗A:日焼け止め購入
  • 店舗B:化粧下地購入
  • 両店舗共通:以前使用商品を久しぶりに購入
  • 両店舗共通:来店は数年ぶり
  • 両店舗共通:別途ファンデーションの紹介有り
  • 両店舗共通:滞在時間約5分強

2つの店舗とも、利用するのは数年ぶりです。以前使用していた商品を、久しぶりに購入しようかなと思い立っての訪問でした。その日は次の予定があったためあまり時間がなく、どちらの店舗でも手試しのみで商品を購入しました。滞在時間はそれぞれ5分強です。同程度の時間の滞在時間で、なぜ評価が分かれたのでしょうか。考察してみました。

店舗A(日焼け止めを購入)の接客

まず私が向かったのは店舗Aです。店内は空いていて、すぐに店員さんが話しかけてくれました。日焼け止めを購入しに来たことを伝えると、スムーズに次のように対応してくれます。

接客開始〜購入〜接客終了までの流れ

  1. 購入商品の使用歴確認
  2. 日焼け止め2種類の簡単な特徴説明
  3. 手試し
  4. 日焼け止めの購入商品決定
  5. 他に興味のある商品確認
    お客様:特にありません。
  6. ファンデーション使用経験商品確認
    お客様:昔あります。ファンデーションAです。
  7. 使用経験商品の特徴説明
    店員 :ファンデーションAは薄づきなイメージがありますよね?
  8. ファンデーションBを手試し
    店員 :ファンデーションBはカバー力が高いのに薄膜のように伸びるので一番人気なんですよ。
  9. ファンデーションBのサンプルお渡し
  10. サンプルの使用方法説明

購入後の気持ち

可もなく不可もなく。もらったサンプルは、機会があれば使ってみようと思う。

店舗B(化粧下地を購入)の接客

店舗Bは少し混んでいて、接客までに5分程度待ち時間がありました。順番になり、化粧下地を購入したいことを伝えると、以下のように対応してくれました。

接客開始〜購入〜接客終了までの流れ

  1. 購入商品の使用歴確認
  2. 下地2種類の簡単な特徴説明
  3. 肌悩み確認
    お客様:肌の赤み、くすみです。
  4. 手試し
  5. 化粧下地の購入商品決定
  6. 使用しているファンデーションの種類確認
    お客様:クッションファンデーションです。
  7. マスクをとって肌確認
    店員 :パウダーファンデーションがお勧めです。クッションファンデーションは油分が多いので時間が経つとくすむことがあります。パウダーファンデーションは油分が1、粉が9なので油がくすみにくく、更にマスクにもつきにくいです。
  8. パウダーファンデーションを手試し
  9. パウダーファンデーションのサンプルお渡し
  10. 次回カウンセリングチケットお渡し

購入後の気持ち

数年ぶりにパウダーファンデーションに興味がわき、サンプルを早速試してみたい。近いうちに肌のカウンセリングにも行って見ようかなと、再訪問意向が高まる。

店舗Bで「また利用したい」はどうして感じたのか?

実は、私はファンデーションはストックもあるため、新しく購入する気持ちは一切ありませんでした。そんな私に対して、どちらの店舗もファンデーションの紹介をしてくれたということは同じですが、なぜ印象が変わってしまったのでしょうか。大きな違いは、私に合わせて商品を提案してくれていると感じたかどうかです。

店舗Aでは、特に私の肌悩みや志向を確認することなく「一番人気だから」という理由でカバー力の高いファンデーションを紹介されました。私は、そんなにカバー力が高いファンデーションは好みではなく、手試しをした時にも「綺麗な仕上がりだけど、好きな仕上がりではないな」と感じました。店員さんが話してくれた「カバー力が高いのに薄膜のように伸びる」という商品の推しポイントは私には魅力には感じなかったのです。

店舗Bでは、私の肌を直接見て、肌悩みに合わせたパウダーファンデーションを紹介してくれました。マスク生活が始まり「パウダーファンデーションはマスクにつきやすい」という思い込みもあり、使用を控えていた私にとっては新鮮な提案です。手試ししてみると、粉っぽさもなく薄づきで綺麗な仕上がりに惹かれ始めました。さらにこのタイミングで「マスクにもつきにくいんですよ。私はずっとパウダーファンデーション派です」と気になっていたポイントを先回りして伝えてくれたため、「サンプルを試して良かったら買ってみよう」というところまで私の気持ちは高まっていました。店舗Bでは短い時間の中でも『私に関心を持ち、私に合わせて商品をお勧めしてくれている』と感じることが出来ました。

最後に

いかがでしたでしょうか?今は世の中に商品やサービスが溢れているからこそ、他人からお勧めされて商品の購入を決めるには『自分に合っていると感じられる』ことは必要不可欠なのだと思います。これは対面・非対面に関わらず当てはまるものであり、『お客様に関心を持つこと』はお客様にご満足いただけるための第一歩です。コールセンターの応対品質改善活動時でも、テクニックや技術をお伝えする前に、『お客様に関心を持つこと』の重要性をお伝えしています。今回の接客の事例から、皆さまのコールセンターでも、お客様一人ひとりに関心を持ったオペレーション対応ができているか、確認していただければ幸いです。

応対品質改善や、その他のお悩みに関するご相談がございましたら、オンライン無料相談(30分)を行っておりますので、下記よりエントリーをお願いいたします。ご相談、お待ちしております。

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記事を書いた人

Cプロデュースコールセンターコンサルタント/前職の化粧品通販会社でコールセンターに従事。応対品質向上のための教育の体系化や育成指導、営業管理、委託先パートナー企業の管理を得意とする。

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