知っていますか?コールセンターのKPIとKGIの違い

知っていますか?コールセンターのKPIとKGIの違い

こんにちは。コンサルタントの山北です。

過去ブログでコールセンター管理職が知っておくべきKPI10選などを書いてきましたが、今回はKPIとKGIの違いについて書いていきたいと思います。コンサルタントとしてご支援している企業にお伺いした際「KPIは何ですか?」と質問すると、「応答率、CPH、稼働率の3つです」といった明確な答えが返ってくることが多いです。(KPI自体がないコールセンターはかなり少なくなったと感じます。)一方で「KGIは何ですか?」と質問すると、「KGI…?KPIではなくてですか?」「KGIって何ですか?」という回答が返ってくることが多くあります。皆さん、自社のKGIを答えることはできますか?多くの方が意味が正しく理解できていない、理解していても自社のKGIが何かまでは答えられない方が多いのではないかと思います。KGI・KPIとは何なのか、どういう関連性があるのかについて書いていきます。

KPIとは?KGIとは?

KPIとKGIの違い

KPIとは:KPI=Key Performance Indicatorsの略

単語の意味は、Key(重要・鍵となる) Performance(業績)
Indicators(指標)です。KPIを日本語にすると「重要業績評価指標」となります。ビジネスにおける目標・ゴールを達成するため、そこに至るプロセス(過程)を定量的な評価指標としたものになります。

コールセンター運営に従事していると、あまりにも当たり前に「KPI」という言葉が日常的に出てくるので、どういう意味を持った言葉かを改めて認識していただくと良いかもしれません。

KGIとは:KGI=Key Goal Indicatorsの略

単語の意味は、Key(重要・鍵となる) Goal(目標・ゴール)
Indicators(指標)です。KGIを日本語にすると「重要目標達成指標」となります。KPIが途中のプロセス(過程)を計測するものに対し、KGIはビジネスにおける最終目標・ゴールを定量的な評価指標にしたものになります。

一般的にはKGIは売上、利益が設定されることが多く、

  • 売上+●億円
  • 昨年対比売上+50%
    …など

といった定量的な目標が設定されます。ビジネスモデルによっては顧客数や会員登録数などになるケースもあります。

コールセンターでKGIがなじみがない理由は、KGIは経営層(もしくはその直下レイヤー)で扱われていることが多く、コールセンター管理者は普段からあまり聞く・触れる機会がないためです。
しかし、触れる機会が少ないからと言って知らなくてよいわけではありません。KPIとKGIの関連性を理解すればコールセンターが取り組むべき課題なども見え方が変わってきます。

KPIとKGIの関連性は?

KGIは最終目標で、KPIは最終目標に至るプロセスということですが、この2つの関連性はどのようなものになるのでしょうか。ここでは例として、ケーキ販売のお店で考えてみましょう。

ケーキ販売店のKGI例

  • 運営しているケーキ販売店の月間売上を2倍にしたい
  • 現状100万円→200万円

そこで、売上を2倍にするためには、

ケーキ販売店のKPI例

  • 来客を増やす
  • 複数のケーキを買ってもらい購入金額を上げる
    …など

このような取り組みとして出てくると思います。これらの達成に向けたアイディアや対策を具体的にして、プロセス化したものがKPIとなります。

現状100万円の売上を分解してみると…

  • 月間来客数:500人
  • 購入率:80%(400人)
  • 1来客あたりの平均購入額:2,500円

2倍に売り上げをするには、

  1. 来客数を500人→1,000人にする
  2. 1来客あたりの平均購入額を2,500円→5,000円にする

以上のどちらかが実現できれば達成できます。ただ現実的に考えると、どちらかだけで達成は難しいので、来客数を840人、1来客あたりの平均購入額を3,000円にすると、売上は200万円を超えることになります。

KPIとKGIの関連性

これをKPIにすると、

  1. 来客数840人(現状+340人)の達成
  2. 1来客あたりの平均購入額3,000円(現状+500円)の達成

となり、2つのKPIを達成することでKGI(売上200万円)が達成されるということです。(実際のビジネスではこんなに単純ではないですが…)つまりKGIとKPIの関連性は、KGIを達成するための取り組み(施策や手段)を分解しプロセス化したものがKPIであるということです。

コールセンターのKPIはKGIに貢献している?

ケーキ販売店の例はあくまでわかりやすい例でしかありません。実際のビジネスにおいては、KGIを達成するためのKPIは多岐に渡ります。では「実際にコールセンターで管理されるKPIはKGIに貢献しているのか?」を考えていきましょう。

KPI応答率はKGIに貢献している?

まず応答率はどうでしょうか?一見すると、「応答率が上がっても売上や利益に貢献しないんじゃ?」と思ってしまいそうです。しかし考えてみてください。応答率が下がるとどんなことが起こるでしょうか。受注のコールセンターであれば、応答できない=受注のロス=売上低下につながります。テクニカルサポートセンターであれば、応答できない=顧客のトラブルや要望が解決できない=サービス離反が起こる=売上低下に繋がります。

KPI生産性はKGIに貢献している?

その応答率を支える生産性(CPHや後処理時間など)はどうでしょうか?当然生産性が下がれば応答率が下がります。もしくは下がった生産性を補填するために人員を補充するとコストがかかり利益が下がります。

普段考える機会が少ないかもしれませんが、コールセンターのKPIはKGIに繋がっているのです。逆に言えば、まったくKGIに繋がらないKPIを設定している場合は「KPIとして適切か?」と再考したほうが良いです。KPI設定において重要とされるSMARTのR(Relevant(関連性)ですね。SMARTについては近いうちにブログで書きたいと思います。もし今運営しているコールセンターにおいて、KGI自体を把握できていない場合はぜひ、上司やクライアント先に確認してみてください。

最後に

今回はKPIとKGIの違いというテーマで書いてきましたが、KGIを把握、理解した上でKPI設定が適正かを考えることが重要ですので、まずは自社のKGIを理解することから始めてみてください。

また、Cプロデュースでは各企業様の特徴に合わせたKPI構築や運用支援実績がありますので、コールセンターでのお悩みやご相談がございましたら、オンライン無料相談(30分)を行っておりますので、下記よりエントリーください。コールセンターに関する事でしたら、些細なことでもお気軽にご相談いただけます。

引き続きコールセンター業務に従事する皆様に活用いただけるブログを書いていければと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

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記事を書いた人

Cプロデュースコールセンターコンサルタント/アウトソーサー企業、化粧品通販会社等でコンタクトセンターに従事。顧客とのコミュニケーション設計構築から現場運用、委託先パートナー企業の管理を得意とする。

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