コールセンターで収集したVOC、活用できてますか?

コールセンターで収集したVOC、活用できてますか?

明けましておめでとうございます。コンサルタントの山北です。
本年もコールセンター、コンタクトセンター業界の価値向上に向けて精一杯頑張ります。

先日、初詣に行きお参りの列に並んでいると、目の前に並んでいるグループから「ここ(の神社)もキャッシュレス賽銭にしてくれたらいいのに~。小銭持ってない」という会話が聞こえてきました。これも顧客の声(要望)のひとつだな~と思いながら会話を聞いていました。この数年で神社でのキャッシュレス賽銭は倍増しているとのことです。

VOCとは、Voiceofcustomerの略で、「顧客の声」という意味です。コールセンターではVOCの収集は今や当たり前になっています。お問い合わせのカテゴリを大中小で残したり、フリー入力で履歴としてお声を残すなど、収集方法はコールセンターの業態や運用、システムによって様々です。コールセンター以外であれば、お客様へのインタビューやWEBサイトの口コミ、アンケートなどもVOC収集に該当します。収集するのは当たり前になっていますが、「収集したお声はどういったことに活用されていますか?」と聞くと、活用できていない、レポートはしているが社内で見られていない、入電傾向の把握のみ、という企業が多いです。そこで、今回はVOCの活用ポイントをお話したいと思います。

活用ポイント(1)VOCの活用目的を明確にする

コールセンターのVOCは、漠然と収集されているケースは少なくありません。基幹システムにお客様の申告を応対履歴に残していたり、問い合わせがあった内容を大中小のカテゴリ選択で残しているなどが一般的かと思います。しかし、顧客の声から、製品開発や改良をしたいのか?サービスの見直しに使いたいのか?苦情やクレームの数を把握したいのか?など、事業にとって価値のある収集を行わなければ意味がありません。VOC活用に最も大切なことは、VOCを「どんな目的で活用するか?」を明確にすることです。目的はコールセンター内では決定できないため、各部門の意思決定者か経営層に相談の上で決めることをおススメします。また事業活動上VOCを活用する目的が明確にないのであれば、無駄な後処理作業が発生するため、VOC収集自体しないほうがよいと私は考えています。(1件10秒のVOC登録処理であっても、1万件対応すれば10万秒=約28時間になります)活用するためにも、まずは「どんな目的で活用するか?」を明確にしましょう。

活用ポイント(2)VOC活用のための社内調整を行う

VOCの活用目的が決まっても、実際にそのVOCデータを活用するのは他部門、他部署であるケースが多いかと思います。製品開発、サービス開発、マーケティング、物流、広報などなど。VOCは目的を果たすために関連部門で活用されて初めて価値を発揮します。そのため、VOC活用を行う場合は、目的に合わせて関連する部門との社内調整を行いましょう。
具体的には…

  1. VOCで知りたい内容のすり合わせ
  2. VOCデータの共有頻度、タイミング、方法の決定
  3. (コールセンター部門でまとめた)VOCレポートの定期的な共有の場の設定

以上を関連部門と調整すると良いです。特に3の定期的な共有の場の設定をされることをおススメします。収集したVOCデータは社内チャットやドキュメント共有システムなどで共有されているケースがありますが、一方的にデータを共有するだけではほぼ見られませんし、データだけでは伝わらないニュアンスや経緯があるケースもあります。そして、収集しているコールセンター側も「これって共有しているけど…だれか見てるの?必要?」という気持ちにだんだんとなっていきます。そうならないためにも、コールセンター側で月に1回などレポートをまとめ、VOC報告会といった「場」を持ち、コールセンター側の見解やお声が発生している仮説などを伝えるようにするとよいでしょう。また、VOC報告会の「場」では、お声からの検討事項や報告先での対応事項をTODO化(タスク化)することを忘れないようにしましょう。その場で検討しよう、やろうとなったことも、誰かが後追いしないと自然消滅することは多いです。翌月のVOC報告会で前回の持ち帰りTODO(タスク)として進捗管理ができるよう、アジェンダに組み込んで管理しましょう。

活用ポイント(3)収集する内容を目的に合わせて作成し、システム/運用に落とし込む

VOCデータは目的に合う内容で残せなければいけません。例えば、「製品の開発・改良のためのお声を収集する」という目的の場合、

  • 対象の製品名
  • 製品の不満点/満足点(具体的に何がどのように良くなかったか)
  • 正しく使えていたか(頻度/量/使い方など)
  • いつからそう感じていたか

などをヒアリングする必要があります。

また、共有やレポートを作成するためにも、集計しやすい形式でシステムに残せるよう、システム登録や運用を決めていく必要があります。こういったケースの場合、大中小のカテゴリ選択形式で残すことは難しいため、フリーワード入力欄に所定のフォーマットで残すことが望ましいでしょう。フリーワードで残す場合、自由度が高い分受け取り手に伝わる意図になっているか、集計しやすいフォーマットを準備するなど注意が必要です。大中小のカテゴリ選択形式で残す場合はレポートしやすいですが、自由度が低いため、知りたい情報が取得できるようカテゴリの設計を工夫しましょう。システムの特性を把握した上で目的を果たしつつ、オペレーターや管理者の負担を少なくする運用設計が肝となります。

活用ポイント(4)レポートは型を作る

VOCのレポート作成はやってみると結構時間がかかります。やり始めは頑張っていても、時間がかかる割に進展スピードが遅かったりすると、どこかで形骸化してしまったり自然消滅するケースはあるあるパターンと言えるかもしれません。そうならないように、VOCのレポートは型(フレーム)を作りましょう。どの数字をどのように見せるか、何か月分の数字の推移を載せるか、コメントやトピックスをどこに書くかなど、A3やA4サイズを想定してレポートの型にするのがおすすめです。型ができていれば、レポート作成時間は格段に少なくて済みますし、記載する項目が一貫するため抜け漏れがなくなります。出来れば型は報告先の部署にも事前に相談し確認してもらうとより活用されやすくなります。

最後に

コールセンターにいれば当たり前のように入ってくる顧客の声ですが、まだまだ活用できている会社は多くありません。1年の始まりのこのタイミングで、是非ご自身のコールセンターに眠っている顧客の声を活用して、お宝に変えてみませんか?

VOC活用やコールセンターの運用、その他のお悩みに関するご相談がございましたら、オンライン無料相談(30分)を行っておりますので、下記よりエントリーをお願いいたします。ご相談、お待ちしております。

本年も皆様のお役に立てるブログを書いていければと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

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記事を書いた人

Cプロデュースコールセンターコンサルタント/アウトソーサー企業、化粧品通販会社等でコンタクトセンターに従事。顧客とのコミュニケーション設計構築から現場運用、委託先パートナー企業の管理を得意とする。